昼間の信号機

パパ活で貯金を作っている、メンヘラ社会不適合者の女です。主にパパ活での出来事などを書いています。

人間嫌いのパパ活日記⑤-パパ活を始めた本当の理由について

以前、金が欲しいからパパ活を始めたと書いた。

これは半分は本当だが、半分は嘘である。

 

最初にパパ活に興味を持ち「やろう」と決めた理由は、もっと他のところにあるのだ。

 

 

 

 


高校の頃かなり限界メンヘラだったという話は既に書いたと思うが、その折にしていた自傷行為がある。

 


それは、自ら痴漢に遭いに行くというものだ。

 


遭いやすい車両と時間帯は毎日使っている電車なら何となく分かる。このおっさんは痴漢してくるな、というのも何となく分かる。分かるから、そのおっさんが最大限痴漢しやすい位置に、あくまで偶然押し込まれた風に、ちゃっかり収まる。すると大抵おっさんはケツか胸、手の出しやすい方を触ってくるのである。

 

 

 

これは自傷と自慰、両方の意味を含んでいた。

 

 

 

きっかけは狙ったでもなく偶然、痴漢に遭った時のことだった。その頃の私は限界で、その日も学校に行けず1限目から6限目まで駅のトイレにいた帰りの電車だった。

「またやっちまったな……たぶん卒業できないしもう死ぬしかねぇよ……」

などと思いながら、いつ死ぬか、今日か、途中の各駅しか止まらないあの駅で降りて快速に轢かれて死のう、などと思案していたその時のことである。

 


ケツを揉まれていた。

 


まず最初に思ったのは、「ああ、人肌だ」ということ。そして、「そうか、女子高生の身体には価値があるんだ」とそう思った。

私が今ここで「痴漢です!」と一声上げればこいつの人生は終わる。しかしそれを天秤にかけても尚触る価値のある、女子高生の身体はそんなに素晴らしいものなのか!

 


そう思い至った私がどんなに安心したか、文筆で表すのは難しい。家でも学校でも否定否定、否定以外のものは何ももらえなくて、しかし今ここには紛れもない肯定がある。私の身体に価値があると言うのだ。

まるで救済だった。

 


そして私はその安心感と肯定感にすっかり取り憑かれてしまった。電車に乗る時は必ずと言っていいほど痴漢に遭うポジションを選んだし、実際ほぼ毎回狙い通りに痴漢に遭った。これはもしかしたら自傷行為に当たるのかもしれない、とは思ったが、たとえ身体だけでも、たとえおっさんからだけでも、私は肯定されたかった。

 

 

 

 


そんなことを高校2年の後半から卒業直前まで続けていた。我ながらどうかしていると思うし、それだけの回数を重ねてよくも危険な目に遭わなかったもんだと思う。私は運がいい。

 


卒業を目前に控え、やっとこの地獄から解放されると思えば自尊心もいくらか回復していた。だから私はふと、気付いてしまったのだ。

 


「似たようなことをして金を取れる産業は山のようにあるのに、どうして私は無償でケツと胸を提供しているんだ……?」

 


よし。

金を取ろう。

 

 

…………これが私がパパ活を始めようと思った、本当の経緯である。カスすぎるな。

 

 


ちなみに痴漢に遭いたい女性というのは一定数いるらしく、痴漢したい男と痴漢されたい女が出会う掲示板というのもこの世にしっかり存在している。私も一時期入り浸っており、そこの文化もなかなか面白かったので次の記事で紹介したい。

 

 


ところで、1年半もこんなことをやっていればプロも同然である。いつどこでどんな格好でいれば痴漢に遭うことができるのか、仔細に把握している。私のことは痴漢マスターと呼んでくれ。いや、やっぱり不名誉だから呼ばなくていい。


聞けば、痴漢の慰謝料は約50万円にもなるそうじゃないか。

 

生活に困ったら痴漢を訴えて生計を立てようと思う。当たり屋的なかんじで。